永久脱毛とは?定義やメリット・デメリットを解説

永久脱毛とは

特に、カミソリや脱毛クリームなどの自己処理に時間や手間がかかると感じる方にとって、毛が生えてこない状態を維持できるのは大きな魅力です。

とはいえ、永久脱毛という言葉は広く知られるようになりましたが、その定義についてはあまり知られていません。

脱毛方法にはさまざまなものがあり、永久脱毛できるものとできないものがあります

この記事では、永久脱毛の定義や脱毛方法の違い、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

脱毛を検討している方は、正しい知識を身につけた上で、自分に合った方法を選びましょう。

この記事でわかること
  • ・永久脱毛の定義
  • ・永久脱毛が可能な方法とできない方法
  • ・永久脱毛のメリット・デメリット

永久脱毛とは

現在、一般的に用いられている永久脱毛の定義は「毛量が減少した状態を長期的(永久的)に維持すること」であり、一生毛が生えなくなるというものではありません

そのため、永久脱毛を受けた後でも、わずかに毛が生えてくる可能性がある点には注意が必要です。

永久脱毛にはいくつかの定義があり、機関によって若干の違いがあります。それぞれ見ていきましょう。

ハーバード大学の定義

1998年にハーバード大学の研究グループが提唱した「永久減毛(permanent reduction)」という新しい定義では、「特定の治療後に硬毛の数が大幅に減少し、特定の身体部位の毛包の完全な成長周期よりも長い期間安定していること」とされています。

この定義は、すべての毛が完全に再生しない「完全脱毛」とは異なる点に注意が必要です。完全脱毛とは、すべての毛が完全に再生しない状態を指しますが、これは一時的な場合もあれば、永久的に持続する場合もあります。

例えば、ルビーレーザーを用いた治療では、通常1〜3ヶ月間は毛が全く生えない「完全脱毛」の状態が続いた後、部分的な永久脱毛が起こることが報告されています。

つまり、ハーバード大学の定義する永久脱毛とは、「すべての毛を完全に除去すること」ではなく「毛の成長サイクルを超えて、長期間にわたり毛の本数が安定して減少すること」を指しているのです。

出典:Dierickx CC, Grossman MC, Fainell W, et al.:Permanent hair removal by normal-mode ruby laser. Arch Dermatol,134:837-842,1998

FDAによる永久脱毛の定義

FDA(米国食品医薬品局)の定義によると、複数回の施術を含む治療計画の完了後、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月と経過した時点で、毛の再生数が長期的に安定して減少している状態であることが永久脱毛の条件とされています。

この際、毛の成長サイクル(4〜12ヶ月)よりも長い期間にわたって毛の再生が抑制されていることが必要です。

出典:https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf14/K140631.pdf

実際に、FDAがレーザー脱毛機器の承認審査を行う際に採用している概念は「永久的除去(Permanent Removal)」ではなく、「永久的減少(Permanent Reduction)」です。

これは、レーザー脱毛によって毛の総数が永久的に減少するものの、すべての毛が完全になくなるわけではないということを意味しています。

FDAが認めているのは、レーザーが毛包のメラニンを選択的に標的とすることで「安定した、長期的な、または永久的な減少をもたらす」ことを目的とした治療機器のみです。

このことからも、FDAが定義する永久脱毛は「すべての毛を完全に除去するもの」ではなく、「長期的に毛の量が減少し、その状態を維持すること」を指しているとわかります。

出典:HAIR REMOVAL

AEAによる永久脱毛の定義

かつて、AEA(米国電気脱毛協会)は、永久脱毛の基準として「最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下」という指標を採用していたとされています。

しかし、現在、AEAの公式サイトや公式文書に具体的な数値基準は明記されていません

AEAの公式サイトでは、「電気分解(電気脱毛)は毛包の成長細胞を永久的に破壊し、処理した毛が再び生えてくるのを防ぎます」とシンプルに説明されています。

出典:What is Electrolysis?

このことから、AEAが定義する永久脱毛とは、「毛包の成長細胞を破壊することで、処理した毛の再生を防ぐ」ことであるとうかがえます。

ただし、どの程度の再生率であれば「永久脱毛」と認められるのかについては、現時点では明確な数値基準が示されていないのが実情です。

永久脱毛できる脱毛方法

永久脱毛ができるのは、医療機関で行われる脱毛方法のみです。

日本では、発毛組織を破壊する行為は「医療行為」と定められており、医師または医師の指示を受けた看護師しか施術できません。

現在、永久脱毛が可能な方法として、医療レーザー脱毛(医療脱毛)とニードル脱毛(電気脱毛、医療針脱毛、絶縁針脱毛)の2種類が挙げられます。

一方、エステ脱毛家庭用脱毛器は発毛組織を破壊できないため、永久脱毛はできず、一時的な減毛効果にとどまります。

永久脱毛できる 永久脱毛できない
<医療機関で行われる脱毛>
・医療レーザー脱毛
・ニードル脱毛(電気脱毛、医療針脱毛、絶縁針脱毛)
<非医療機関で行われる脱毛>
・エステ脱毛(光脱毛、美容脱毛、IPL脱毛
・家庭用脱毛器(家庭用光美容器)

永久脱毛を希望する場合は、医療機関で施術を受ける必要があります。

医療レーザー脱毛

ジュノ(ジュノビューティークリニック)の脱毛施術(医療レーザー脱毛)を受けている様子の写真

医療レーザー脱毛は、永久脱毛を目指せる代表的な脱毛方法のひとつであり、現在、多くのクリニックで採用されています。

この方法では、毛の黒い色(メラニン)に反応する波長のレーザーを照射し、発生した熱によって発毛組織を破壊する仕組みです。そのため、メラニンが少ない白髪や金髪には効果がないとされています。

参照元:日本美容外科学会会報 美容医療診療指針(令和3年度改訂版)|レーザー脱毛の原理 P82

一度発毛組織が破壊された毛根から、新しい毛が再び生えることは基本的にありません。

近年、脱毛機の技術が進化し、顔・全身・VIOなどの広範囲を、1回の施術時間内にスピーディーに照射できるようになりました。

ただし、レーザーは毛周期における成長期の毛にのみ効果を発揮し、1回の施術で反応するのは多くても全体の約20%です。

毛周期について解説している画像

そのため、十分な脱毛効果を得るには、5〜8回程度の施術が必要とされています。

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ニードル脱毛(電気脱毛、医療針脱毛、絶縁針脱毛)

ニードル脱毛の施術をしている風景

ニードル脱毛は、毛穴に極細の針を挿入し、電流を流して発毛組織を破壊する方法です。

一部のクリニックで提供されており、電気脱毛、医療針脱毛、絶縁針脱毛とも呼ばれます。

施術では、先端部分のみ電気が通る「絶縁針」を使用するため、周囲の皮膚を傷つけることなく、発毛組織を直接破壊することが可能です。

このことから、確実な永久脱毛ができる方法として知られています。

ただし、針を刺す際に痛みを感じやすいことに加え、1本ずつ毛を処理するため、広範囲の脱毛には時間と費用がかかる点がデメリットです。

白髪も脱毛できますが、施術を受ける際には毛をある程度伸ばしておく必要があるため、事前の準備が必要です。

参考:医療レーザー脱毛とニードル脱毛(針脱毛)は何が違うのでしょうか?

エステで行われる針脱毛

一部のエステサロンでは、毛穴に針を挿入し、電気を通して毛を処理する脱毛サービス(美容電気脱毛)を提供しています。

しかし、日本では「毛のうへ針を挿入し電気を通して毛乳頭部を破壊する方法による脱毛行為」は医療行為に該当するとされています。

したがって、医師または医師の指示を受けた看護師しか施術できないのが原則です。

出典:独立行政法人国民生活センター|なくならない脱毛施術による危害

一方で、国会では「可罰的違法性がないと認められるケースもある」とされており、法的な解釈には曖昧な部分もあります。

しかし、火傷などの身体への危害が生じた場合は、医療行為に該当する可能性が高く、問題視されています。

また、針脱毛は針を毛穴に挿入し通電させるという特性上、火傷だけでなく感染症のリスクも全くないとはいえません。

針脱毛は、安全性を考慮して、医療機関で受けることをおすすめします。

永久脱毛のメリット

永久脱毛には、ムダ毛の自己処理に関する負担を減らし、肌の健康や清潔感を向上させるという大きなメリットがあります。

具体的には、以下の4つが挙げられます。

  • ・自己処理にかかる手間・お金が省ける
  • ・自己処理による肌トラブルを軽減できる
  • ・ムダ毛によるムレ・ニオイを軽減できる
  • ・肌がキレイに見えやすくなる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自己処理にかかる手間・お金が省ける

永久脱毛をすると新しい毛がほとんど生えてこなくなるため、これまでムダ毛の自己処理にかかっていた時間や手間、お金などの負担を大幅に軽減できます

特に、毎日もしくは頻繁にムダ毛の自己処理をしている人にとっては、大幅な時間短縮につながります。

また、これまでムダ毛自己処理にあてていた時間やコストを、他のことに有効活用できるのも大きな利点です。

参考:ムダ毛の自己処理どうしてる?全身の正しいムダ毛処理方法と注意点

自己処理による肌トラブルを軽減できる

ムダ毛を自己処理する頻度が減ることで、肌への負担が軽減され、トラブルの予防につながります

特にカミソリを使用する場合、毛と一緒に肌の角質層まで削り取ってしまうことがあり、赤みやヒリヒリとした痛みを伴う肌荒れの原因となります。

また、自己処理後に起こりやすい毛嚢炎(ニキビのような赤いブツブツ)や、肌の下に毛が伸びてしまう埋没毛のリスクも低減できます。

ムダ毛によるムレ・ニオイを軽減できる

永久脱毛には、清潔な状態を維持しやすくなるというメリットもあります

たとえば、脇やVIOなどのデリケートゾーンは、毛があることによって蒸れやすくなり、雑菌が繁殖しやすい状態になります。

これが、汗や皮脂と混ざってニオイの原因となることも少なくありません。

永久脱毛をするとムダ毛がなくなることにより蒸れにくくなるため、雑菌の繁殖を抑えられるようになります。

これにより清潔な状態を維持しやすくなり、結果としてニオイの軽減にもつながるのです。

肌がキレイに見えやすくなる

永久脱毛をすると、ムダ毛がなくなることで毛穴が目立ちにくくなり、肌の見た目が良くなります

特に、カミソリで剃った後に毛穴がポツポツと黒く見えることがありますが、これは剃った毛の断面が毛穴から透けて見えているためです。

永久脱毛によって毛そのものをなくすことで、この黒ずみのような見え方が改善され、肌がワントーン明るく見えるようになる可能性があります。

また、ムダ毛があると皮脂や古い角質が絡まり、毛穴に詰まって角栓を形成することがあります。

永久脱毛によって毛がなくなると、毛穴に汚れが詰まりにくくなり、肌のコンディションが整いやすくなるのも大きなメリットです。

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永久脱毛のデメリット

永久脱毛には多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。

ここでは、永久脱毛の主なデメリットを、以下の4つ紹介します。

  • ・元通りに毛を生やすことは難しい
  • ・施術時に痛みを感じる場合がある
  • ・施術後に肌トラブルを起こすリスクがある
  • ・ある程度の費用・期間がかかる

元通りに毛を生やすことは難しい

永久脱毛は、発毛組織を破壊するため、一度脱毛を行うと基本的に元通りに毛を生やすことはできません

特に、男性のヒゲ脱毛の場合、後になってヒゲを生やしたくなっても元に戻すのは難しいため、事前によく検討することが大切です。

ただし、多くのクリニックでは「デザイン脱毛」に対応しており、特定の部位のヒゲだけ残すことが可能です。

将来的にヒゲを生やすことを考えている場合は、部分的な脱毛を選択するのもひとつの方法です。

参考:ヒゲ脱毛しないほうがいい?デメリットや後悔しないポイントも解説

施術時に痛みを感じる場合がある

医療レーザー脱毛・ニードル脱毛のどちらも、施術時に痛みを伴う可能性があります

医療レーザー脱毛は、冷却機能を搭載した脱毛機や、低出力でじわじわと熱を与える「蓄熱式」レーザーなど、痛みを抑える工夫がされています。

しかし、部位によっては「バチッ」と弾かれるような痛みを感じることもあります。

一方、ニードル脱毛は毛穴に針を挿入し、電流を流すため、毛穴に刺す瞬間と通電する瞬間に強い痛みを感じやすいのが特徴です。

施術者の技術によって痛みの感じ方が変わりますが、クリニックによってはニードル脱毛の痛み対策としてクリーム麻酔や局所麻酔などの麻酔を準備している場合があります。

施術後に肌トラブルを起こすリスクがある

永久脱毛は医療機関でのみ行える脱毛方法で、施術にあたっては安全に細心の注意を払って行われています。

しかし、医療レーザー脱毛・ニードル脱毛ともに、熱で発毛組織を破壊する方法のため、施術後に赤みやむくみ、かゆみ、ヒリヒリ感、毛嚢炎などの肌トラブルが生じるリスクがあります。

これらの症状は通常、数日〜1週間程度で治まるケースがほとんどですが、長く続く場合や炎症が強い場合は、クリニックに連絡すれば速やかに診察を受けられるでしょう。

また、医療レーザー脱毛では、まれに太くて硬い毛が生えたり量が増えたりする硬毛化・増毛化のリスクもあります。

発生頻度は1〜10%程度といわれていますが、クリニックによっては硬毛化が発生した場合に無料で再照射してくれる場合もあるため、事前に確認しておくことが重要です。

参考:日本美容外科学会会報 美容医療診療指針(令和3年度改訂版)

ある程度の費用・期間がかかる

永久脱毛をしてツルツルを目指す場合は、脱毛完了までにある程度の費用と期間がかかります。

部位や毛量・毛質によっても変わりますが、医療レーザー脱毛・ニードル脱毛とも5〜8回が目安とされています。

特にニードル脱毛は1本ずつ処理するため、広範囲の脱毛にはさらに多くの施術回数と時間が必要となるでしょう。

そのため、広範囲の脱毛を希望する場合は、1回で広範囲を照射できる医療レーザー脱毛のほうがコストパフォーマンスが良いとされています。

一方、細かいデザインや白髪の脱毛にはニードル脱毛が適しているため、目的に応じて適切な方法を選択することが重要です。

なお、クリニックによって料金設定が異なるため、事前に料金プランを確認することをおすすめします。

医療レーザー脱毛の費用の相場

医療レーザー脱毛の場合、以下が費用の相場とされています。

女性の全身脱毛(5回コース) 約11万5,000円
男性のヒゲ脱毛(3部位・5回コース) 約3万円

女性向け・男性向け医療脱毛やおすすめクリニックについて詳しくは以下の記事も参考にしてください。

医療脱毛のおすすめ人気クリニック15選!全身脱毛の料金比較&選び方を解説【医師監修】

ヒゲ脱毛おすすめ人気クリニック9選!効果を実感できる回数・料金を比較&サロンも紹介

ニードル脱毛の費用の相場

ニードル脱毛の場合は、1本ごとに料金が設定されていることも多く、脱毛する毛の本数が増えるほど、総額が高くなる傾向があります。

また、採血費用や専用針の購入費用が発生する場合もあります。

ニードル脱毛の費用相場は、以下の通りです。

1本あたりの料金 220〜600円
20本まで 8,000〜1万6,500円
21本以上 220〜770円/本

【追加費用】

初回カウンセリング・血液検査・針代 8,000〜1万1,000円
局所麻酔・クリーム麻酔 2,000〜9,000円

永久脱毛のよくある質問

ここでは、永久脱毛のよくある質問に回答します。

永久脱毛が難しい部位はある?

医療レーザー脱毛の場合、二の腕、太もも、うなじといった毛が細い部位は永久脱毛が難しいといわれています。

これは、メラニンの量が少なく、レーザーが反応しにくいためです。

そのため、他の部位と比べて脱毛効果を実感するまでに時間がかかることがあります。

ヒゲの永久脱毛はできる?

ヒゲは医療機関での永久脱毛が可能です

黒くて太い毛はレーザーが反応しやすいですが、毛根が深いため、使用するレーザーの種類によっては十分なエネルギーを与えられない可能性があります。

そのため、多くのクリニックでは、波長が長く、肌の奥深くまで届くヤグレーザーを搭載した脱毛機を併用して対応しています。

細かなデザインを整えたり、毛量を均等に減らしたい場合は、ニードル脱毛がおすすめです。

永久脱毛後にまた生えてくる理由は?

永久脱毛をしたにもかかわらず、再び毛が生えてきた場合、以下のような可能性が考えられます

  1. 脱毛時に退行期・休止期にあった毛が生えてきた
    毛には生え変わりの周期(毛周期)があるので、脱毛時に成長期ではなかった毛は、時間の経過とともに生えてきます。

  2. 発毛組織が生き残っていた
    レーザー照射のエネルギーが十分に伝わらず、発毛組織を完全に破壊できなかった場合、毛は再生します。

  3. ショックロスにより一時的に脱毛した
    レーザー照射によるショックで毛根が休止期に入ってしまった場合、今生えている毛が抜け落ちた後、半年〜1年程度新しい毛が生えてこないことがあります。

自分のペースで永久脱毛を目指すならジュノ

JUNOの医療脱毛の施術風景

ここまで永久脱毛について解説してきました。全身の永久脱毛を受けたい場合、一度に広範囲を施術できる医療レーザー脱毛は効率的な選択肢となります。

ジュノ(ジュノビューティークリニック)は、月額会員制の全身脱毛プランを5種類ご用意しています。

プラン 月額料金(当日割適用後)
セレクト45分プラン 1万5,400円
セレクト60分プラン 1万7,600円
全身+顔 1万9,800円
全身+VIO 1万9,800円
全身+顔+VIO 2万2,000円

※料金は当日割適用後の金額です。

月額会員制なのでローンを組む必要がなく、自分のペースで脱毛を続けられ、好きなタイミングで自由にやめられるのがメリットです。

医療脱毛が初めての人向けに60分全身セレクトプランの1回体験プラン(9,800円※)もご用意しています。

医療脱毛の痛みや脱毛効果が気になる人は、ぜひ気軽に試してみてくださいね。

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