鼻毛は脱毛できる?後悔する前に知っておきたいデメリット

鼻毛チェックをしている男性

相手に不快感を与えないよう、こまめに鼻毛を処理している人も多いのではないでしょうか?

しかし、頻繁に鼻毛を切ったり抜いたりするのは、なんとなく面倒ですよね。

そこで、おすすめなのが「鼻毛の脱毛」。実は鼻毛も脱毛が可能なのです。

この記事では、鼻毛を脱毛するメリット・デメリットについて解説します。

この記事でわかること
  • 鼻毛の脱毛にはデメリットも考えられる
  • 鼻毛を脱毛するなら長期的な効果を期待できる医療脱毛がおすすめ
  • 鼻毛の医療脱毛の範囲は鼻の入り口から1cmくらいまで

鼻毛は脱毛してもいい?

鼻毛の脱毛については、専門家の間でも意見が分かれていますが、基本的に問題ないと考える医師も多いです。

鼻の入り口付近に限定して脱毛すれば、体への影響は少ないと考えられるためです。

ただし、誤った方法で鼻毛を処理すると、健康に悪影響が出るおそれもあります。

鼻毛は無駄に生えているわけではなく、以下の役割があるためです。

  • フィルター……ゴミやほこり、ウイルスを捉え、鼻水や鼻くそとともに排出する
  • 鼻の中の乾燥を防ぐ……鼻の穴の温度や湿度を一定に保つ

メリットとデメリットを理解してから、鼻毛の脱毛をするかどうかを検討する必要があるでしょう。

鼻毛を脱毛するデメリット

鼻毛脱毛の主なデメリットは以下の通りです

鼻毛脱毛の主なデメリット
  • 1.感染症のリスクが上がる
  • 2.鼻水がたれてきやすくなる
  • 3.鼻の中が乾燥しやすくなる
  • 4.アレルギー発症率が上がる

1.感染症のリスクが上がる

脱毛をすることで、鼻前庭炎や鼻せつが起こるおそれがあります

鼻前庭炎

鼻前庭炎とは、鼻の入り口付近に炎症が起きた状態です。

鼻前庭炎の原因は、ブドウ球菌などの細菌に感染することと考えられています。

なお、鼻毛抜きや鼻をかむこと、鼻ほじりなども、鼻前庭炎の原因になりえます。

2008〜2015年にみられた118件の鼻前庭炎の症例において、特定できた原因の中で最も多いのは、鼻毛抜きで14.41%でした。

鼻毛を抜く際に皮膚や毛穴を傷つけている可能性が考えられます。

※出典:Lipschitz N, Yakirevitch A, Sagiv D, et al. Nasal vestibulitis: Etiology, risk factors, and clinical characteristics: A retrospective study of 118 cases. Diag Micro Infect Disease. 2017;89(2):131- 134.

鼻せつ

鼻前庭炎が悪化すると、鼻せつが起こります。

鼻せつとは、鼻の入口付近におできができて、皮下組織まで感染が広がる症状です。

鼻が腫れて、大きな痛みを感じることもあります。

2.鼻水がたれてきやすくなる

鼻をかむ男性

ストッパーとなっている鼻毛がなくなると、鼻水がたれやすくなります

また、ゴミやほこりなどの異物が鼻の奥まで入ってくるようになり、体を守るために鼻水を出そうとする場合もあります。

寒い時期や花粉症の人など、鼻水が出やすくなる場合は、施術を慎重に検討しましょう。

3. 鼻の中が乾燥しやすくなる

鼻毛には体を異物から守るだけでなく、水分を含んで鼻の中の湿度を一定に保つ働きもあります

そのため、鼻毛を脱毛すると、粘膜が乾燥して「ドライノーズ(乾燥性鼻炎)」になるリスクがあります。

ドライノーズになると、粘膜が炎症したり、ヒリヒリ感や痛みが生じたりするため注意が必要です。

4.アレルギー発症率が上がる

鼻毛が少ないと、喘息発症リスクが上がることを示唆する研究結果があります

鼻毛が少ないとろ過効率が下がり、気道がアレルゲンにさらされる可能性が高くなるためと考えられています。

同研究では、233人の季節性鼻炎の患者を鼻毛の量に応じて「少ない(ほとんどまたは全くない)」「中程度」「多い」の3つのグループに分けて、喘息との関連性を評価しました。

喘息発症率の結果は以下の通りです。

 
鼻毛の量 喘息発症率
少ないグループ 44.7%
中程度のグループ 26.2%
多いグループ 16.7%

アレルギーの心配がある人は、事前に医師に相談するといいでしょう。

出典:Ozturk AB, et al.Does Nasal Hair (Vibrissae) Density Affect the Risk of Developing Asthma in Patients with Seasonal Rhinitis? International Archives of Allergy and Immunology, 2011,Vol.156, 75-80

鼻毛を脱毛するメリット

鼻毛を脱毛するメリットは以下の通りです

鼻毛脱毛の主なメリット
  • 1.鼻毛の手入れの手間が省ける
  • 2.清潔感がアップする
  • 3.鼻の通りがよくなる

1.鼻毛の手入れの手間が省ける

鼻毛処理をしている男性

鼻毛のお手入れには、ハサミで短くカットする方法やワックスで抜く方法など、さまざまな方法があります。

しかし、どの方法で処理しても、時間が経てば鼻毛が再び生えてしまいます

毎回お手入れをするのは面倒なうえ、お手入れの際に鼻の中を傷つけてしまう人もいるでしょう。

鼻毛脱毛は、鼻毛が伸びやすくなる40代以降の人に特におすすめです。

毛が生えてから抜けるまでのサイクル「毛周期」は、一般的に年を重ねると長くなります。

毛周期の中の毛が伸びる時期が延長されるため、鼻毛が伸びやすくなるのです。

脱毛すれば、鼻毛のお手入れの手間を短縮できるので、大きなメリットといえるでしょう。

2.清潔感がアップする

鼻毛が1本出ているだけで、清潔感は損なわれてしまうもの

鼻毛が出ていることに自分では気づかないケースもあるため、よい印象をキープするにはこまめにお手入れをしなければいけません。

鼻毛を脱毛してしまえば、毛自体が生えにくくなるため、顔の印象もスッキリと明るくなります。

3.鼻の通りがよくなる

鼻毛が多い人は、鼻毛を減らすと、鼻の通りがよくなりスッキリすることがわかっています

2015年の研究では、鼻毛を減らすと主観的にも客観的にも、鼻の閉塞が改善されることが確認されました。

特に鼻毛の密度が高い人ほど有意な改善が見られています。

「何となく鼻づまりが気になる」という人も、鼻毛を脱毛する価値があるかもしれません。

出典:David G. Stoddard jr, et al.The Effect of Vibrissae on Subjective and Objective Measures of Nasal Obstruction.American Journal of Rhinology and Allergy, 2015,Vol.29, Issue5.

鼻毛を脱毛する方法

鼻毛を脱毛する方法には、主に以下があります。

鼻毛を脱毛する方法
  • 1.ワックス脱毛
  • 2,医療レーザー脱毛
  • 3.ニードル脱毛(針脱毛)

上記以外に毛抜きを使う方法がありますが、避けたほうがよいでしょう

毛抜きで鼻毛を抜くと、引き抜く際に毛穴を傷つける可能性があります。

その結果、毛穴に雑菌が入り、毛嚢炎になるおそれもあるためです。

1.ワックス脱毛

鼻毛のワックス脱毛をしている男性
 
メリット デメリット
・短時間で処理できる
・価格が安い
・痛みを伴う
・肌や毛穴への負担が大きい

ワックス脱毛は、ワックス剤を鼻の穴に入れて、固まったら引き抜く方法です。

温めて溶けたワックスを棒の先端につけて、鼻の中に押し込み、時間が経ったら勢いよく引っ張ります。

ワックス脱毛は、エステサロンで行われているほか、自宅用のセルフキットも販売されています。

医療レーザー脱毛やニードル脱毛と比較すると、安く短時間で処理できることが特長です。

しかし、ワックス脱毛は毛根からゴソッと引き抜くため、強い痛みが生じることがあります。

鼻の粘膜に負担がかかるおそれがあるため、使用頻度を守って使うようにしましょう。

2.医療レーザー脱毛

「ラシャ(Lasya)」とは、韓国のBluecore Companyが製造販売するレーザー脱毛機
 
メリット デメリット
・医療従事者が施術してくれる
・価格が安い
・痛みを伴う
・持続的な効果を期待できる

医療レーザー脱毛は、レーザーを使って毛を作る組織を破壊し、長期的にムダ毛を生えないようにする方法です。

医療行為のため、施術の前に医師の診察があり、知識を持った医療従事者が施術してくれることも大きなメリットといえるでしょう。

医療レーザー脱毛の場合は、鼻の奥ではなく、入り口付近(内側1cm程度)に照射することが多いです。

ただし、医療レーザー脱毛はワックス脱毛と比較すると、費用が高い傾向にあります。

多くのワックス脱毛キットは1,000円前後で売られていますが、医療レーザー脱毛は1回3,000〜2万円程度が相場です。

メンズ脱毛を扱うクリニックで行われているケースが多いですが、クリニックによって価格に大きな差があるため、事前にWEBサイトで確認しましょう。

3.ニードル脱毛(針脱毛)

 
メリット デメリット
・白髪も脱毛できる
・持続的な効果を期待できる
・費用が高い
・鼻毛を対象としているクリニックは少ない
・強い痛みを伴う

ニードル脱毛(針脱毛)とは、細い針を毛穴に挿入し電気を流すことで毛を作る組織にダメージを与え、ムダ毛を生えにくくする方法です。

ニードル脱毛は、エステサロンとクリニックのどちらでも行われていますが、長期的な効果を得たいなら、クリニックのニードル脱毛を選びましょう。

エステサロンで行われる美容電気脱毛は、毛を作る組織を破壊しない程度の出力で行われるため、永久脱毛はできません。

また、ニードル脱毛は白髪も脱毛できることが特長です。

鼻毛に白髪が多い人は、ニードル脱毛が適しているでしょう。

ただし、ニードル脱毛は1本1本手作業で脱毛するため、費用が高額になりやすいです。

また、鼻毛の施術を可としているクリニックは限られています。

通いやすいクリニックを見つけるのに時間がかかる点にも注意しましょう。

鼻毛の脱毛に関するよくある質問

ここからは、鼻毛の脱毛に関するよくある質問を紹介します。

鼻毛の医療脱毛の必要回数は?

医療脱毛の場合、最低でも5回程度の施術が必要です。

これは、レーザーに反応するのが、肌の外まで伸びてきている「成長期」の毛だけだから。

毛周期のイメージ

そのため、医療脱毛は毛周期に合わせてレーザーを照射する必要があります。

基本的には1〜2ヶ月の間隔を空けるため、半年〜1年ほどの期間がかかるでしょう。

鼻毛の医療脱毛は痛い?

鼻毛の医療脱毛は痛みを感じる場合があります

ただし、ヒゲ(鼻下など)と比較すると刺激は少ないといわれています。

医療脱毛で使用する機械のほとんどには冷却機能が付いているので、レーザーを照射する際の痛みを抑えられることもポイントです。

痛みが心配な人は、クリニックで導入されている機械に注目して選ぶといいでしょう。

医療脱毛に使われる機械については以下の記事も参考にしてください。
医療脱毛のレーザー脱毛機器12種類の違いや特徴をわかりやすく解説

鼻毛の医療脱毛はどこまでできる?

鼻毛の医療脱毛の場合、基本的に鼻の入り口から1cmくらいまで照射することが多いです。

1cmより奥は脱毛機の照射口が当てづらくなるだけでなく、レーザーを照射してしまうと粘膜を火傷するリスクが高まります。

すべての毛を脱毛できるわけではない点に留意しましょう。


参考文献・URL

鼻の細菌感染症」(MSDマニュアル家庭版

Lipschitz N, Yakirevitch A, Sagiv D, et al. Nasal vestibulitis: Etiology, risk factors, and clinical characteristics: A retrospective study of 118 cases. Diag Micro Infect Disease. 2017;89(2):131- 134.

Ozturk AB, et al.Does Nasal Hair (Vibrissae) Density Affect the Risk of Developing Asthma in Patients with Seasonal Rhinitis? International Archives of Allergy and Immunology, 2011,Vol.156, 75-80

David G. Stoddard jr, et al.The Effect of Vibrissae on Subjective and Objective Measures of Nasal Obstruction.American Journal of Rhinology and Allergy, 2015,Vol.29, Issue5.

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